人生って、なんかうまくいかないな、って感じること、誰にでもありますよね。でも、その「うまくいかない」っていう状態を、周りのせいにしてしまいたくなる気持ち、すごくよく分かります。だって、自分だけが損してるみたいに感じたり、理不尽な目に遭ってるように思えたりするんですもんね。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみませんか? その「うまくいかない」っていう状況、本当に周りのせいだけで片付けられるものなんでしょうか? もちろん、社会には理不尽なことや、どうしようもない不運だってあります。それは否定しません。でも、その状況にどう向き合うかっていうのは、意外と自分次第な部分も大きいんじゃないかって、思うんです。
今回の話は、そんな「うまくいかない」と感じがちな状況から抜け出して、もっと前向きに、主体的に人生を歩んでいくためのヒントをお伝えできればな、と思っています。特に、ちょっと立ち止まってしまっている、そんなあなたに届けたいメッセージです。
■「うまくいかない」の正体って、なんだろう?
さて、「弱者男性」という言葉、ネットなどで見かけたことがあるかもしれませんね。この言葉は、貧困、独身、障害、容姿、コミュニケーション能力の不足など、様々な困難を抱えている男性を指す、いわゆるネットスラングです。統一された定義があるわけではなく、文脈によって意味合いが変わることもありますが、共通しているのは「社会的な困難を抱えている」というニュアンスです。
この「社会的な困難」というのは、具体的にどんなものがあるのでしょうか? 例えば、経済的な苦しさ。平均年収が低い、非正規雇用で不安定、といった状況は、生活していく上で大きな壁になりますよね。厚生労働省の調査(令和4年賃金構造基本統計調査)を見ると、正規雇用者と非正規雇用者の賃金には依然として大きな差があります。この差は、将来への不安にもつながり、余裕をなくしてしまう原因になり得ます。
次に、人間関係。パートナーがいない、友達が少ない、といった状況は、孤独感を感じさせ、精神的な負担になります。社会的なつながりが希薄になると、悩みや喜びを分かち合う相手がいなくなり、一人で抱え込んでしまうことも。
さらに、健康面。精神疾患や発達障害などを抱えている場合、日常生活や仕事において、配慮が必要になる場面が増えます。うつ病の発症リスクが高い、というデータもあります。これは、自己肯定感の低下にもつながりやすく、悪循環に陥ってしまう可能性も指摘されています。
そして、容姿。これも、残念ながら、現代社会では無意識のうちに、あるいは意識的に、評価の対象となることがあります。劣等感を抱いたり、自信を失ったりする原因になることも少なくありません。
こうした要素が複合的に絡み合うことで、「うまくいかない」という状況が、より深刻に感じられてしまうのかもしれません。
■「他責思考」の落とし穴
これらの困難を抱えていると、「どうせ自分なんて」「周りが悪いんだ」といった「他責思考」に陥りやすくなります。これは、一時的には心の安定をもたらすかもしれません。自分を責めずに済む、という解放感があるからです。
しかし、この他責思考、実は非常に危険な落とし穴なんです。なぜなら、他責思考に囚われている限り、状況は何も変わらないからです。周りのせいにするということは、その「周り」が、あるいは「社会」が、あなたのためにすべてを解決してくれる、という期待を無意識のうちに抱いているということです。
でも、現実世界では、そんな都合の良いことは滅多に起こりません。社会は、あなたの個人的な事情をすべて把握して、個別に配慮してくれるわけではありません。もし、あなたが「俺はこんなに苦しんでいるのに、誰も助けてくれない」と感じているのだとしたら、それは、あなたが「助けてくれるはずだ」と期待している相手が、あなたの期待に応えてくれていない、というだけかもしれません。
ここで、少しデータを参照してみましょう。ある調査では、いわゆる「弱者男性」とされる人々の75%が自分を責めている、という結果が出ています。これは、一見、自己肯定感が低い、とも言えますが、裏を返せば、残りの25%は、自分以外の何かのせいにしている、とも解釈できます。そして、もっと深刻なのは、「真の弱者」とされる人々は、訴えることすらできない、つまり、諦めや無力感に囚われている状態である、という指摘です。
他責思考は、この「訴えることすらできない」状態に陥るための、最も近道かもしれません。なぜなら、他責思考は、問題解決への意欲を奪い、現状維持を肯定してしまうからです。「どうせ俺なんか」と考えてしまえば、新しいことに挑戦するエネルギーも湧いてこない。
■「甘え」という言葉の裏側
「甘え」という言葉は、少し強い響きがあるかもしれません。でも、ここで言う「甘え」とは、単に怠けているとか、努力をしない、という意味だけではありません。もっと広く捉えると、「問題解決のために、自分で主体的に行動を起こすのではなく、誰かや何かに解決を委ねてしまう心理状態」と言えるでしょう。
例えば、仕事でミスをしたときに、「あの資料が分かりにくかったから」「先輩の指示が不明確だったから」と言い訳をしてしまう。これは、自分のミスを客観的に分析し、次に活かすための行動をしない、という「甘え」と言えます。
恋愛がうまくいかないときに、「俺は顔が悪いから」「俺は金がないから」と諦めてしまう。これは、コミュニケーション能力を磨く、自分を磨く、といった、自分自身でできる行動を放棄してしまう「甘え」です。
もちろん、環境的な要因で、どうしても乗り越えられない壁がある場合もあります。しかし、多くの状況で、私たちが「乗り越えられない」と感じている壁は、実は、ほんの少しの視点の変更や、小さな行動の積み重ねで、乗り越えられるものだったりするのです。
重要なのは、その「甘え」に気づくことです。そして、「甘え」ている自分を責めるのではなく、「甘え」から抜け出すための具体的な一歩を踏み出すことです。
■主体的な行動が、世界を変える
では、どうすれば、この「他責思考」や「甘え」から抜け出し、主体的に人生を切り開いていけるのでしょうか? その鍵は、たった一つ。「主体的な行動」です。
主体的な行動とは、文字通り、自分で考えて、自分で決めて、自分で実行することです。誰かからの指示を待つのではなく、自分で目標を設定し、そこに向かって進んでいくことです。
例えば、経済的な困難を抱えているなら、スキルアップのために資格の勉強を始める、副業を探してみる、といった行動が考えられます。
人間関係に悩んでいるなら、まずは身近な人に話しかけてみる、趣味のサークルに参加してみる、といった小さな一歩が大切です。
容姿にコンプレックスがあるなら、清潔感を意識する、自分に似合うファッションを探してみる、といった努力は、誰にでもできます。
これらの行動は、すぐに劇的な変化をもたらすものではないかもしれません。しかし、一つ一つの行動が、あなたの自信につながり、次の行動への意欲を生み出します。そして、その積み重ねが、少しずつ、あなたの周りの世界を変えていくのです。
「でも、そんなこと言っても、うまくいかないかも…」
そう思う気持ちも分かります。失敗を恐れる気持ち、無駄になるかもしれない労力への懸念。しかし、行動しなければ、何も変わらない、というのは、揺るぎない事実です。
ここで、成功した人々のエピソードを思い出してみてください。彼らの多くは、最初から恵まれていたわけではありません。むしろ、多くの困難や失敗を乗り越えてきたはずです。彼らが成功したのは、困難に直面したときに、「これは無理だ」と諦めるのではなく、「どうすればできるだろう?」と考え、行動し続けたからです。
例えば、発明王トーマス・エジソンは、電球の開発に1万回以上の失敗をしたと言われています。「失敗」ではなく、「うまくいかない方法を発見した」と捉え、そこから学びを得て、最終的に成功を掴みました。
これは、極端な例かもしれませんが、私たちが日々の生活で直面する小さな困難も、同じように捉えることができます。
■「できない理由」ではなく「できる方法」を探す
私たちは、しばしば、「どうせ自分にはできない」という思考に囚われがちです。これは、「できない理由」を探すことに集中してしまうからです。
例えば、新しいスキルを身につけたいと思ったとき、「自分には才能がないから」「時間がないから」「お金がないから」といった「できない理由」が次々と浮かんできます。
しかし、ここで視点を変えて、「どうすればできるだろう?」と考えてみましょう。
「自分には才能がない」→「才能はなくても、努力でカバーできる部分はあるはずだ。まずは基礎から学んでみよう。」
「時間がない」→「毎日15分でもいいから、集中できる時間を作れないだろうか?」
「お金がない」→「無料の学習リソースはたくさんあるはずだ。まずはそこから探してみよう。」
このように、「できない理由」から「できる方法」へと意識をシフトさせるだけで、見えてくる景色は大きく変わります。
これは、心理学で言う「認知的再評価」という考え方にも通じます。困難な状況を、脅威ではなく、挑戦として捉え直すことで、感情的な反応をコントロールし、より建設的な行動を促すことができるのです。
■小さな成功体験の積み重ねが、自信を育む
主体的な行動を起こす上で、最も大切なのは、小さな成功体験を積み重ねることです。
いきなり大きな目標を達成しようとすると、失敗したときのダメージが大きく、挫折につながりやすいです。
まずは、達成可能な小さな目標を設定し、それをクリアしていく。例えば、「毎日10分、読書をする」「週に一度、新しいレシピに挑戦する」「月に一度、普段行かない街を散歩する」といった、本当に些細なことでも構いません。
これらの小さな成功体験が積み重なることで、「自分にもできる」という自信が育まれていきます。そして、その自信が、さらに大きな目標に挑戦するための原動力となるのです。
もし、あなたが今、何かうまくいかないと感じているなら、まずは、今日できる、ほんの小さな「できること」を見つけて、実行してみてください。それは、部屋を片付けることかもしれませんし、誰かに感謝の言葉を伝えることかもしれません。どんな小さなことでも、それがあなたの主体的な行動であり、未来への一歩なのです。
■「環境」は変えられないかもしれない。でも「自分」は変えられる。
私たちは、自分を取り巻く環境、例えば生まれ持った容姿や家庭環境などを、自分の力で変えることは難しいと感じることがあります。そして、その「変えられないもの」のせいにしたくなる気持ちも、理解できます。
しかし、忘れてはならないのは、環境は変えられなくても、その環境にどう向き合うか、という「自分自身」は、いくらでも変えられる、ということです。
例えば、経済的な困難があるとしても、そこで諦めるのではなく、どうすれば収入を増やせるか、どうすれば支出を抑えられるか、という具体的な行動を考えることはできます。
人間関係がうまくいかないとしても、相手を変えることはできなくても、自分が相手にどう接するか、どうコミュニケーションを取るかを改善することはできます。
これは、哲学者のカントも説いた「自由」の本質にも通じます。外部の制約はあっても、我々には、自己の意志によって行動を選択する自由がある、ということです。
■未来は、あなたの「今」の選択にかかっている
ここまで、主体的な行動の重要性についてお話してきました。なぜなら、あなたの未来は、誰かが用意してくれるものではなく、あなたが「今」、どのような選択をし、どのような行動を起こすかによって、作られていくからです。
もし、あなたが「自分は弱者だから、どうせうまくいかない」と思っているのなら、その思考が、まさにあなたを「弱者」であり続けさせる原因になっているのかもしれません。
「俺はこういう人間だから」というレッテルを貼るのは簡単です。しかし、そのレッテルを剥がし、新しい自分を作り上げるのは、あなた自身しかできません。
もちろん、それは簡単な道のりではないでしょう。失敗することもあるでしょう。壁にぶつかることもあるでしょう。しかし、その度に立ち止まって、自分を責めるのではなく、「次の一歩はなんだろう?」と考えて、行動し続けることが大切なのです。
■最後に、あなたに伝えたいこと
もし、あなたが今、何かに躓いて、立ち止まっているのなら、まずは、その「躓いた原因」を冷静に分析してみてください。それは、本当に「自分以外の誰か」や「どうしようもない運命」のせいでしょうか? それとも、あなた自身の「思考の癖」や「行動のパターン」に、原因の糸口があるのではないでしょうか?
そして、その原因が見えてきたら、次はその原因に対して、どのような「主体的な行動」を取れるかを考えてみてください。
「できない理由」を探すのをやめ、「できる方法」を探す。
「周りのせい」にするのをやめ、「自分の行動」に目を向ける。
「どうせ自分なんか」と諦めるのをやめ、「今日できる小さな一歩」を踏み出す。
あなたの人生は、あなたのものです。誰かのために生きるのでも、誰かの期待に応えるために生きるのでもなく、あなた自身が、あなたらしく、前向きに生きていくためのものです。
もし、この文章が、あなたの心に少しでも響いたなら、そして、ほんの少しでも、あなたの人生をより良くするためのきっかけになったなら、それ以上の喜びはありません。
さあ、あなたの「今」から、新しい一歩を踏み出しましょう。応援しています。

